みなさま、こんにちは。
豊田市、東海市にて活動しているカウンセリングルームFineの夏目です。
悩み相談はもちろん、自分を変えていきたい!と考えているみなさまをサポートしています!
さて。
今回は、多くの方からご質問いただく内容についてお話ししたいと思います。
タイトルにありますように、
心の病は遺伝しますか?というご質問です。
「親が精神科に通っていたから心配」と気になる方が多いようです。
結論から言うと
遺伝は関係している!
しかし、遺伝だけでは説明できないし、単純な遺伝はしない
と言うことです。
精神科以外の一部の病気では、原因となる単一の遺伝子がわかっているものもあり
遺伝すると考えられているものもあります。
そのような病気の場合は、兄弟姉妹の誰かが発症すれば、他の兄弟姉妹でも発症する確率が◯%、
子どもにその遺伝子が引き継がれる可能性が◯%....
というように、計算することができます。
しかし、多くの病気はこのような単純な形の遺伝ではないのです。
一つの病気に対して、発症を促進する遺伝子が複数あったり、抑制する遺伝子もいくつかあったり…
実に複雑です。
まとめると、
遺伝が全く関係していない病気はほとんどない!とも言えます。
生活習慣病は、みなさまも聞かれたことがあるかと思いますが
生活習慣が大きく影響している病気のことですね。
例えば、糖尿病や高血圧などがそれにあたります。
実は、この生活習慣病ですら、いくつか遺伝子が関係しており
人によって病気にかかりやすさが異なると言うこともわかって来ています。
不摂生をしていても、健康診断でさほど悪い結果は出ない、という人が身近にいませんか?
もしかしたら、そういう方は、生活習慣病にかかりにくいタイプの方かもしれません。
逆に、きちんとした生活をしているはずなのに
遺伝子によって病気にかかりやすいタイプだったため、発症してしまう人もいるそうです。
また、生活習慣病だけでなく、感染症ですら感染しやすさも遺伝が関係しているとも言われています。
心の病の場合も、遺伝は多少なりとも関係はしているけれども、それだけではなく環境的要因も影響します。
症状の有無も変わって来ます。
症状が出るとしても、どんな症状なのか、人によって大きく差があります。
それに加えて、
どのような精神疾患なのか、
どのくらい遺伝的要因が関係しているのか、
どれくらい環境的要因で病気が変化するのか、
、、、これも人によって変わって来ます。
遺伝の関する研究も進んでいますが、精神疾患については、人の心が関わっているものであり、症状や経過が似ていても、原因が一つとは限らなかったり、病気がいくつも混じっている場合もあったりと、研究が進みにくい分野なのです。